幼稚園、保育園で読み書きを教えない理由
読み書きは小学校入学までに必要?
小学校に上がるまでに、習得したほうが良いスキルは
ざっくりいうと
社会性、お友達と仲良くする力
自律、自分で好きなことを見つけて、それをやりこむ力
の二つです。
これらを幼児期に身に付けることで、小学校や、それ以降の学校の進学や受験や就職まで、成績もふくめて有利な力につながることが教育学的に確かめられています。
一方、読み書きや体操などは、その場はやってない人よりも上手になっても、小学校の低学年にはその優位さはなくなり、やってない人と変わりがなくなると確かめられています。
なので、子どもを将来伸ばしたいと思ったら、小学校前に、読み書きをする時間がもったいないのです。後で追いつかれるとわかっていることをするよりも、もっと子どもたちがそのあともしっかりと伸びるとわかる活動をするのに使ったほうがいいと思いませんか?お友達と遊びこんだり、その子の興味のあることを集中して行う経験を積んでいく方が将来のためになると言えます。
ただ、小学校によっては入学時に試験があったり、読み書きがある程度できる方がいい場合もあるようですので、少し字に親しんでいてもいいかもしれませんね。
幼稚園教育要領や保育所保育指針と言われる、国の公的な指針では
自分やお友達、好きなものの名前や町中の看板など、興味のあるもので文字への関心を持つこと。すきなものの名前の字を書いたり、お友達にお手紙を書いたり、子どもから興味をもってやりたいことを伸ばす形で文字に親しむ経験をするのは大事なことだとされています。
好きなことに関する字を子どもが書けるように、子どもの分かりやすい場所にその写真などと文字(一文字ではなく、意味のある単語など)を貼って、近くにクレヨンや子どもが書きやすいペンと紙を置いてみて、子どもが興味を持つようにしむけてみて、一緒に書いてみたりしてもいいですね。書き順はまだ気にしなくて大丈夫です。
ただ、これらの経験は保育園や幼稚園でもやっているので、親御さんの負担になるようなら、無理してしなくて大丈夫です。この時期の学びは、遊びの中で楽しく行うことが一番大事です。親子で楽しむ範囲でやってみてくださいね。
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